2015-01-01から1年間の記事一覧
いろんなものを、選んできた。 歳を重ねるごとにどうしても 選択肢が減っていったりもするけれど、 その中で夢(理想)と現実に 折り合いをつけていくことも それはそれで悪くはなかった。 先が見えないことを 手探りで探してみて 挫折したり立ち直ったりす…
わたしから見た彼女は、 彼に手を差し伸べられていて それを跳ね返すのがいつものふたりの様子だった。 そんな様子を何度か見た後、 ふたりがときおり距離を縮めることは数回あったものの 二度と会うことなく離れ離れになっていくところをわたしは見た。 そ…
その日も今日みたいな雨が降る日だった。 昨日の夜からずっと静かに降り続けていた雨は 朝を迎えてもやむことがなかったことが カーテンを開けなくてもなんとなくわかった。 それは前の日の夜、家からすこし離れた場所に通る電車の音が いつもよりよく聞こえ…
いつものちいさな町の ちいさな駅に帰ってきた。 駅前は電信柱をなくして 地中に埋めるための工事がずいぶん長い間続いている。 田舎の広い空を細かく刻んでいたそれがなくなるということは いいことなのか、 地中に埋まったものたちは、 この変化はわたした…
わたしたちは6つも歳が離れていた。 わたしが6つ歳下だった。 6年という期間は ふたりとも同じように時間が流れていくのだけれど、 それでも時間の流れとその感じ方は きっとひとそれぞれ平等なものではない。 迷うことも悩むことも、 挫折して諦めて新たな…
お昼ごろ、ひんやりとする風の中に まばらに雨が混ざる地元の町の まっすぐ駅に向かう道を原チャで走っていた。 家を出るのが3分ほど遅れたので いつもより急いでいた。 おろしたての服が雨粒を弾いて風を切っていく。 駅に着いたら傘を買わなくちゃと思いな…
今日もすこしずつ夜が明けていく音がする。 仕事をやめて海外に行って 自分の部屋で眠れない夜をひさびさに過ごして、 朝が始まる新聞配達のバイクの音や 鳥のさえずる声と空を飛ぶ翼の音が なんとなくなつかしくていやだった。 もう何年も前今以上に 朝が来…
やさしいけれど厳しくて けれどだれにでも平等で ひととの距離をつくらないひとだった。だから、だれからも尊敬されるひとだった。 笑った顔も声も 笑うときに腕で顔を覆うところもすきだった。 困ったときに何度も救われたし その度何度も好きになった。 き…
長かった時間がやっとやっと終わった。 お客さんからのセクハラや 他の事務員さんからのネズミ講の勧誘とか 慌ただしくばたばたと過ぎていくだけで 手の中から落ちていきそうな仕事を 必死にかき集める毎日だった。 そして今まで手の中にあった仕事がなくな…
帰りの電車でひとりになったとき 輪郭のないぼんやりとしたどこへも行けないきもちを 頭の中でことばにしてみようとしたけれどうまくできなかった。 明確な答えはきちんと出ているのに なんとか自分の都合のいいように 頭の中で整理をしてみるのにがらがらと…
すこしずつおとなになる。 おさないころ想像していたおとなより ずいぶんこどもだけれど 毎日すこしずつおとなになっていくのがわかる。 ほしいものを自分で選んだり、 手に入れたり、そして手放したり。 ほんの少し社会での生き方を学んで 毎日ほんの少しず…
すこしずつすぎていっていた時間が 最近はあっという間にかんじる。 いらないと思っていた時間を 今はたいせつにおもう。 そうおもうのは確実にわたしの手から 離れていっているからだとわかっているのに 今の時間をたいせつに手の中に包み込む。 人生は一度…
少し前に母と出かけてたとき 手相を占ってくれる場所があったので占ってもらった。 母は占いは当たるような当たらないようなこと言うものだし そんなのに左右されるのもどうなんと言っていて あまり乗り気じゃなかったけれど 占いが始まったら食いついていて…
わたしが昔憧れていたひとは 写真と映画がすきなひとだった。 そのひとみたいになりたくて、 写真をたくさん撮ってみたり 映画をたくさん観てみたりするとわたしの世界は広がった。 それでも今のわたしの全ては 今まで読みためた本の知識と感情と表現の蓄積…
先週の土曜日、同い年の営業の女の子と 仕事終わりにごはんにいった。 その子は頭も良くて努力家で まっすぐで素直で気づかいも出来る子。 同い年ということもあって なんとなく引け目があって できればあまりプライベートで 付き合いたくないなって思ってた…
わたしはかわいい女の子を見るのがすきだ。 アイドルはもちろんすきだし かわいい女優さんもすき。 電車や街でかわいい女の子を見つけると ついつい見てしまう。 かわいいはずるくてはかなくて 必ず失われていくものだ。 だからかわいいものは魅力的であると…
ここ3ヶ月毎日仕事が忙しくて 期限が迫っている仕事たちが 手からこぼれおちないように 必死ですくい上げながら、 ひたすらに書類を処理するマシンになる。 やっと無事にすくい上げた仕事を完結させて 夕方になって次の日の書類を確認すると また次の日に必…
最近聞いたことばの中で 「こころざし」ということばが、 ものすごく印象に残っている。 「こころざし」ということばを調べてみたところ、 ある方向を目指す気持ち、 心に思い決めた目的や目標と書いてあった。 けれどその人のこころざしは もうそこにあって…
おとといの夜とある人から電話がきた。 特別仲がいいわけでもなく 普段から連絡とってるわけでもなく 3年前に知り合って3年振りとかの電話。 ふたつ上のその人は 出会ったときから よくわからない人で、 とにかくわたしが苦手な ちゃらちゃらとした得体の…
わたしは2014年の3月に大学を卒業して そこからしばらく仕事が決まらず、 将来なにをしよう 自分になにができるだろう なにをしたいだろうという考えから どうやって自分を守って生きていくかを考えるようになった。 デザイン学部を卒業したけれど わたしは…
退職願を出してから3日目。 まわりにものすごく気をつかわれてるのがわかる。 職場の環境はつらかったけれど 基本的にまわりのひとは 天使のような優しさを持った人ばかりだったので ほんとにほんとに救われております。 退職願を出す日、 ちゃんと出してか…
退職願だしてきました。 朝から緊張して、 事務所でみんなと笑うとき ほんとにほんとにほんとにつらかった。 つらいことばかりだったし 毎日やめたいって思ってたんだけれど やっぱりここにいて楽しかったこともあったから これでいいのかなって今日は何回も…
女であることを 人生で1番みじめだと感じた1年だった。 女であることは、若さは、 甘えることを許され 厳しさから逃れることができる。 けれど産廃会社という男社会では 男は女が相手だと 圧をかけるし無理を言うし雑に扱う。 きたない世界だった。 わたし…
昨日ねむるとき 肌寒くてふとんをかぶってねむった。 ひんやりとした空気に秋を感じた。 けれど、きっとまた暑い日々が あとすこし続いて ときどき今日みたいに ひんやりとした日がくる。 そしてまた暑い陽射しに 街を歩いて汗が滲む日がきて、 その繰り返し…
いつもどおりの金曜日だった。 外はものすごく暑くて、 汗と泥にまみれたお客さんのにおいが カウンター越しにつらい。 仕事をやめたらこんな人たちの相手をしなくて済む 心の中ではこんなやつら、こんなやつらと見下す。 けれど、わたしはここで働いたお金…
わたしだけが知っていることが ここにあるということ、 大きな秘密があって その弱音をはけないことは この半年で1番つらいことだったように思う。 半年前に転職に失敗するまでが すごくすごくつらい毎日で、 ここから逃げられるかもという思いと もしかし…
わたしはちいさいころから わりと具体的にやりたいことが あった方だったようにおもう。 お花屋さんになりたかったり ペットショップの店員さんになりたかったり たこ焼き屋さんになりたかったり ちいさいころはそんな感じだったけれど、 小学生のころは絵を…
強くなってよく笑うようにして ポジティブでいるようにしたら かわいがられるようになった。 webを始めるきっかけをくれた人が 明るくてポジティブで おおらかで優しい人だったから わたしはすごく憧れて こんな人になれたらいいなって思った。 だからなるべ…
最近は本当に毎日があっという間に過ぎていく。 終わらない仕事と次の日に持ち越す仕事を抱えながら 受注ミスがないかな大丈夫かなと 心にもやもやを持ったまま毎日眠りにつく。 今週が終われば辞表を出すまで20日を切って やめるってことがどんどん現実的…
すこしずつ確実におとなになっていっているのが 今の仕事を始めてからすごくわかる。 なかなくなったし 強くなったし 度胸もついたし 逃げなくなったし 考えるってことができるようになった。 社会に出たら起きる大きなその変化は 人をどんどん暗くさせてる…